2010年2月2日火曜日

NHKクロ現:荒れる畑 消える水田~耕作放棄地は解消できるか~……NHKにしてはいい番組、クニヤが逃げ出した理由もわかる

今晩のNHKクロ現。なかなかよかった。ところが今日に限ってクニヤが出演していない。なぜだろう?
クローズアップ現代 NHK 2月2日(火)放送 荒れる畑 消える水田~耕作放棄地は解消できるか~
【森本健成キャスターがお伝えします。】

国民の食を支える農地が今急速に減少している。その大きな要因として、農家が耕作を行わない「耕作放棄地」と、宅地や商業施設など農地以外の用途に地目を変更する「農地転用」がある。

耕作放棄地の面積はこの10年で1.6倍に増加し、今や埼玉県の面積ほどに達している。耕作放棄の背景には、農家の高齢化や農業の低収益性の他、相続で受け継いだものの農家を継がずに村を出る「不在地主」が耕作放棄している実態が浮かび上がってくる。また農地転用は、税金で基盤整備された農地ほど需要が高く、優良の農地が年々失われ、意欲ある農家の営農を妨げている。去年12月には農地法が改正、転用への規制強化や、未利用農地への指導強化が盛り込まれたが、果たしてその効果は期待できるのか。番組では農地減少の課題と対策を考える。


問題の本質は、ニッポンのノーソンの細分化された「不在地主」のカネ儲け主義にあるという。まさにその通りだ。おかげで農業をやりたい意欲のある若者でも、よそ者である限り、放棄されて荒れるに任された農地ですら買えない。さらに「小作農」としてお金を払って放棄農地を借りることも(地主が農地を自由に宅地転用できなくなるので)出来ない。農地の賃借料も自民党の農家優遇政策のおかげで農家世帯の平均所得は都市勤労者世帯より高くなってしまっているので合理的な「正常価格」なんかでは相手にされない。ニッポンのノーソンを支配するのは巨大なエゴイズムなのである。そのおかげでニッポンの農民は豊かになったが日本農業は衰退し、国民に巨額の負担をかけ続けることとなった。

戦後の農地解放の精神は「耕すものに農地を!」であった。日本の共産化を防ぐためにマッカーサーが考えついた臨時的措置だ。でも、それが既得権化し、ただで貰った農地を利用してひたすらにタナボタ大儲けを夢見るセコイ不在地主や「趣味の園芸農家」ばかりになってしまったのが、ニッポン農業の根本問題である。限りなく指摘され続けてきたことだが「ニッポンの農業問題の本質は土地問題」なのである。

耕す気がない農村地主は農地を国家に返上するべきだ。元々ただで貰った土地ではないか。

こういうタッチーなテーマに「ポリティカリーコレクト」なクニヤは口を出したくなかったのだろう。だから「敵前逃亡」をしてキャスター役を森本アナウンサーに押しつけたのである。

1 件のコメント:

「進め圃場整備事業」改め、釣坊主 さんのコメント...

エコロ(エゴロ)がうるさい琵琶湖ですが、周辺の棚田だった地区は圃場整備事業によって、長方形の田んぼへの改造が進んでます。その田んぼ1枚が、なぜか建売2件がぴったりはまる広さなのです。よくできてますよ。目を上げるとニュータウンの戸建てがすぐそこまで迫りつつあり……。